2021.7.22UP
二十四節気に合わせて心と体を整える“小暑”
二十四節気(にじゅうしせっき)を意識しながら自分の内側に耳を傾け、自然の流れに沿った食事を通じて健やかで彩り豊かな毎日をおくる。記念すべき第100回は「小暑(しょうしょ)」です。
7月7日~7月22日頃、小暑は梅雨が明けだんだんと暑さが本格的になってくる季節です。本格的な夏を思いっきり楽しむために、体調管理は最重要事項とも言えます!今回は夏の食養生基本の「き」という事で、旬の食材で毎日薬膳していきましょう。
まず、夏は「心」。夏は汗をたくさんかきます。血液がドロドロになりやすく、心臓はそのドロドロ血液を流さないといけないのでフル稼働。夏の不調の原因は、心のたかぶりのせいと言われています。
この心のたかぶりを抑えるために注目したいのが、「苦味」「寒涼性」の食材。ゴーヤー・レタス・緑茶は苦味の食材、おくら・きゅうり・冬瓜・なす・スイカ・トマトは寒涼性の食材です。そう、まさに旬の食材です。水分たっぷりでみずみずしく、ほてった身体からスッと熱が引いていく感じがしますよね。
なかでも瓜系はのどの渇きを潤し、汗とともに失われたミネラルの補給も期待できます。トマトやスイカ、きゅうりに塩をつけて食べるのは、美味しいだけでなく理に適った食べ方なのです。また生食できる食材が多いことで、加熱や水に溶けだしてしまうビタミンやミネラルを余すことなく摂れるのです。夏バテに良いといわれているビタミンB1は、ブロッコリーやそらまめ、スナップえんどうに含まれますが、これらは茹でないと食べられません。このようなブロッコリーやスナップえんどうは、お湯で茹でるのではなく、オイルと塩、少量の水とともにフライパンに入れ、蓋をして蒸す“フライパンオイル蒸し”がオススメ。マルチグリルのキャセロールで蒸し調理することもできます。
そらまめはさやごとグリルに入れ、さやの表面が黒く焦げるくらいまで焼くと、中で良い感じに蒸されます。水溶性ビタミンを逃がさず、お湯を沸かす手間もありませんよ。
暑いからといって身体を冷やし過ぎるのもよくありません。とくに胃腸は冷やすより温めたい場所。そこで登場するのが、生姜・にんにく・しそ・梅干しといった薬味です。夏野菜との相性も良く、爽やかな香りに食欲もわいてきますし、胃液の分泌も促進されます。これらは温性、または熱性なので少量取り入れるとバランスが整うので、夏野菜のお料理の時は積極的に加えてみてくださいね。
夏、暑いからと冷たいジュースを飲んでも胃腸が冷やされるだけ。身体のほてりは冷めません。夏野菜を取り入れて、心の負担を減らし、体調管理をしましょう。
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参考:「からだに効く和の薬膳便利帳」武 鈴子
オフィシャルメンバー:滝野香織