2021.7.8UP
料理の足し算引き算
料理は足し算の世界。
食材に調味料を色々足して、手を加えておいしくしていく。
色々加えてあげれば味は複雑になるし、それっぽい味になるだろう。
そう考えていませんか?
料理の世界は、足し算だけでなく時に引き算も大切。
食材が元々持つおいしさを引き出してあげることでぐっとおいしくなることもあるのです。
肉じゃがは水、出汁、どちらで煮る?
肉じゃがを煮込むときは、出汁を使うべきでしょうか?
出汁で煮込むように書いてあるレシピをたくさん見かけますが、実は出汁ではなく水でも十分においしい肉じゃがを作ることができます。そもそも肉じゃがの材料自体が肉と野菜。そこから十分にうま味が出てくるからです。出汁を使うと、さらにうま味が加わるので、人によってはくどく感じることもあるかもしれません。どちらが絶対ということはないのですが、出汁がないから作れないということはないのですよ、という一例です。
出汁巻き玉子は出汁でないとダメ?
口に含むとジュワッと汁が出てくるような出汁巻き玉子、おいしいですよね。「出汁巻き」とあるのだからもちろん出汁がないとダメですよね?
いえいえ、これも実は出汁でなくても大丈夫。
出汁の代わりに水を加えて作ってみてください。卵の風味がしっかり生きた出汁巻き玉子になりますよ。出汁を取る習慣がない、めんつゆやだしの素を切らしている、なんてときもおいしい出汁巻き玉子は作れるんです。
コンソメやブイヨンって必要?
ポタージュやスープを作る時、深く考えずに入れてしまうのが顆粒のコンソメやブイヨン。確実に一定の味に近づいてくれるので、安心感があります。当たり前にやってしまいがちなことですが、ある日この工程を省いて塩のみで味をつけたら衝撃。コンソメやブイヨンを入れたときよりもすっきりしておいしかったのです。
スープでしたら、野菜や肉を煮込むので素材から様々なうま味が出てくれます。ポタージュも、丁寧に野菜を炒めてあげるとやさしいうま味が出てくるのでそれだけで十分おいしいですよ。
押しても駄目なら引いてみな、はありません
料理において、やりすぎたのを取り戻すことはできません。
ついつい多めに塩を入れてしょっぱくしてしまったら、塩気をひくことは難しいですよね。ですので、料理においてはいつも「ちょっと少なめ」を心がけてください。
ある程度作った段階で味見をして、何か足りないと感じた時点で初めて足し算。
これが自分の好きな味に近づけるコツです。
押しても駄目なら引いてみな、の精神は料理の時は置いておきましょうね。あの調味料がないと、あの商品がないと作れないな、なんて思ったときは思い切って色々減らして作ってみてください。意外なおいしさに出会えるかもしれませんよ。
参照:なし
オフィシャルメンバー:戸根みちこ