2022.9.29UP
高たんぱく&低脂肪!ヘルシーで健康的な「ジビエ料理」の栄養って?
脂質が少なく、高たんぱくとして有名なジビエ肉。鹿(シカ)や猪(イノシシ)をはじめとするジビエは、健康食として近年注目を集めています。
このコラムでは、ジビエ肉の代表選手でもあるシカ肉とイノシシ肉について、栄養価の特徴と健康面へのメリットを紹介します。
シカ肉の栄養メリット
まずはシカ肉の栄養からご紹介。毎日の食卓に欠かせない牛肉と比べながら栄養メリットをチェックしてみました。
高たんぱく・低脂質、さらにDHAも豊富!
シカ肉は、牛肉に比べると高たんぱくであり、脂質は1/5、カロリーは約半分しか含まれていません。また肉類にはほとんど見ることがないDHAもシカ肉には0.5g含まれており、中性脂肪の低下や記憶力の維持などに効果が期待できることがわかっています。
ビタミンB2、ビタミンB12、鉄分で貧血予防にも◎
シカ肉には、ビタミン群が多く含まれています。とくに注目すべきは、身体の老化を予防するとされているビタミンB2や貧血を防止するビタミンB12、鉄分が豊富に含まれています。
疲労回復が期待できるアセチルカルニチン
シカ肉には、アミノ酸の一種であるアセチルカルニチンが多く含まれていることがわかっています。アセチルカルニチンが注目されたきっかけは、1980年に行われたモスクワオリンピック。アセチルカルニチンを摂取した選手が高いパフォーマンスを上げたことで一躍有名になった栄養素です。疲労感やだるさを緩和する効果が期待できます。
イノシシ肉の栄養メリット
次に、イノシシ肉の栄養をチェック。豚肉を比べながら栄養メリットをみていきましょう。
悪玉コレステロールを減らす不飽和脂肪酸
イノシシ肉と豚肉の栄養を比べると、カロリーやたんぱく質、脂質の含有量はさほど違いはありません。肉類の脂質といえば、飽和脂肪酸が多いことが定石ですが、猪肉には多価不飽和脂肪酸が多く含まれています。この多価不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らしたり血圧を下げたりする効果が期待できるとされています。
シカ肉と同じくビタミンB12、鉄分が豊富
シカ肉と同じように、イノシシ肉もビタミンB12、鉄分が多いという特徴を持ちます。ちなみにイノシシ肉は、豚肉の3倍となるビタミンB12、4倍の鉄分が含まれており、いずれも貧血防止に効果が期待できます。
疲労回復効果が期待できるカルノシン
シカ肉ではアセチルカルニチンが含まれているとご紹介しましたが、イノシシ肉には、カルノシンという2つのアミノ酸が結合したペプチドの一種が含まれています。加齢に伴いカルノシン濃度が低下することがわかっており、摂取することで疲労回復効果が期待できます。
おいしさはもちろん、栄養面でも優れているシカ肉とイノシシ肉。家族みんなでどんな健康効果が期待できるのか会話を楽しみながら、おうちごはんでジビエ料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
参考:【文部科学省】