今さら聞けないグルテンフリーダイエット

グルテンフリーという言葉が当たり前のように食品表示されるようになりましたが、みなさんは正しい知識をお持ちでしょうか?

身体に良さそうだから、ダイエットに効きそう、流行っているから、おしゃれだから、など少しぼんやりとしたイメージで理解している…という方も多いのではないでしょうか。

グルテンフリーとは主に小麦粉(大麦、らい麦含む)などの穀物に含まれるたんぱく質から生成されるグルテンを摂取しない食事法、またはそのような食品を指します。グルテンを含む代表的な食品はパン、パスタ、うどん、ラーメン、餃子類、お好み焼き類、揚げ物の衣、ルウ、洋菓子、スナック菓子類、ビール、麦焼酎、発泡酒、十割以外の蕎麦、麦みそ、合わせみそ、醸造酢など。このようなグルテンが含まれる食材を米粉や餅、ビーフン、ゼンパスタ(白滝の加工品)、野菜などに置き換えるのです。グルテンフリーの食品市場はここ数年で一気に広まり、今も拡大を続けています。

では、グルテンを含まない食事に切り替えることで身体にどんな影響を与えるのでしょうか?多くのメリットがテレビや雑誌、ネットで取り上げられていますが、腹痛、便秘、下痢、頭痛、不眠、眩暈、生理痛、疲労感、肌荒れが改善され、ダイエット効果や免疫力アップなどの効果があると実際に報告もされているそうです。しかし科学的根拠はなく、グルテンフリーの効果効能についてはまだ研究段階というのが現状です。

そもそもグルテンフリーの始まりは、グルテンに対してアレルギーや自己免疫疾患などの吸収障害がある人に対する療法です。本来はグルテンの代謝に問題がない人はグルテンフリーをする必要はないというわけです。火付け役にもなった有名なプロテニスプレーヤーは、グルテンフリーの食材に切り替えたことで身体の不調が改善され最高のパフォーマンスができるようになったと著書で語っていますが、大事なポイントは彼が小麦アレルギーであった点です。

つまりアレルゲンを除去したから彼は体調が良くなったのです。ちなみにグルテンフリーが有効とされる疾患(セリアック病、非セリアックグルテン過敏症、食物アレルギー)の該当者は、欧米人で10%程度、日本人は1%以下。セリアック病に関してはほとんど存在しないと考える人もいるくらい確率の低いものだそうです。早い話、グルテンフリーは体質改善やダイエットには無関係であることが分かってきたということです。

それでもいくつかの体質改善が見られたというからくりは、グルテンフリーを実践したことで今まで過剰だった穀物摂取量が減りそれがダイエットに繋がった、パンに含まれる油分や糖分を減らす結果になった、スナック菓子やファストフードを食べなくなった、これらが結果的に体質改善やダイエットに繋がったと言えるのです。

グルテンフリーのブームはまだまだ続くかもしれません。とはいえ、流行だからという安易な理由で極端にグルテンフリーを行う必要はないということを知識の1つとして知っておいてください。流行に流されるのではなく、自分の体と向き合うことが大切ですよね。

参考 「ビジネスライフ 筆者 福田芽森」(WEB)

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