漢方を知ろう!4月の花粉症や鼻炎対策に最適な漢方とは?

今や「4人にひとり」といわれている花粉症。1年を通して飛散していますが、春先はとくに辛い時期ですよね。さらに、近年はホコリやダニなどのアレルギーも加わり、アレルギー性鼻炎に1年中悩む人も多いとされています。
今回は、そんな花粉症や鼻炎を緩和させる漢方についてお届け。ロイヤル漢方クラブ顧問の医師木村好珠先生に教えていただきました。

4月に飛散する花粉の種類


毎年3〜4月は花粉のピーク時期。2020年の花粉飛散量は、過去10年と比較すると40〜70%と少なめとされていますが、花粉の飛散期間が長くなる可能性があるようです。まずは4月に飛散する
花粉の種類をチェックしてみましょう。
・ハンノキ(飛散時期:1〜6月)
・スギ(飛散時期:1〜5月)
・ヒノキ科(飛散時期:3〜5月)
・シラカンバ(飛散時期:4〜6月上旬)
・イネ科(飛散時期:2〜12月)
一般的に花粉症のピークは4月までとされていますが、意外に花粉の量も種類も多いのが5月。花粉の飛散量が変わるとはいえ、ほぼ1年中飛んでいますので、「ピーク時を何とかしよう」というその場しのぎの対策ではなく、花粉や鼻炎の症状が出ない体づくりの強化を考えていくことが今の時代、大切かもしれません。

花粉症、鼻炎におすすめの漢方薬は?


鼻水や目のかゆみといった症状を局所的に止める抗アレルギー薬などの西洋薬は即効性に優れますが、根本的な治療を考えると難しいのが現状です。そこで、身体を根本から見直していく漢方薬が 近年注目を集めています。ここでは花粉症や鼻炎アレルギーの症状に悩む人におすすめの漢方をまとめてみました。

「小青竜湯(しょうりゅうせいりゅうとう)」
鼻水やくしゃみ、鼻づまりなど、アレルギー性鼻炎や花粉症におすすめ。体の冷えをとって水っぽい鼻水を改善。麻黄(エフェドリン)と呼ばれる交感神経寄り(眠気覚まし的な効果)にさせるものが入っているので、体質によって合わない場合も。

「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」
上記の小青竜湯と同じような症状に使われる漢方。水の排泄を促す効果があるので、やはり水っぽい鼻水や薄い痰がある人に。

「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」
黄色い鼻水や慢性鼻炎、ニキビにも効果が期待できる漢方。余分な熱を冷まして鼻の通りを改善。

「葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)」
くしゃみや鼻水は治まったけれど、鼻づまりが辛いという方に。悪さをする「水」の流れを発散して鼻づまりを改善。

漢方を飲んでから数日ですぐに効果を感じる人もいれば2〜4週間後に効果を実感する人もいます。本来であれば、最低でも花粉の時期が始まる2週間くらい前から取り入れると効果的ですが、花粉症知らずの体づくりを目指したいならば漢方クリニックに足を運んでみるのもおすすめです。またアレルギー体質の方は、普段食べるおうちごはんの食材からも有効な栄養を積極的に摂りましょう。

ぜひ、今日からおうちごはん の食卓に並べてみてくださいね。
漢方は子どもから大人まで年齢問わず摂り入れられる自然の智恵。正しい知識と使い方をすれば、自分の体質に合わせた身体の強化ができます。花粉症や鼻炎アレルギーに悩まれている方は、この機会にスタートしてみてはいかがでしょう。

協力:
ロイヤル漢方クラブ顧問・医師 木村 好珠 (きむら このみ)
漢方医学、精神科医、健康スポーツ医を専門分野として活躍。
金王坂クリニック非常勤医
ロイヤル漢方クラブ 顧問
一般社団法人国際統合治療協会 理事
他、病院常勤医等
【ロイヤル漢方クラブのあんしん漢方】

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