どんな症状が出たら食中毒?細菌とウイルスの特徴をまとめてチェック

梅雨シーズンが始まると心配になるのが食中毒。新型コロナウイルスの影響も重なり「感染」には細心の注意を払いたいと考えているご家庭も多いかと思います。

このコラムでは、そんな食中毒の症状や特徴についてまとめてお届けします。

「食中毒」とは?
梅雨の時期から毎年話題になる食中毒は、一般的に高温多湿になる6〜9月頃に増えやすいといわれています。細菌やウイルスが付着した食品を食べることにより、腹痛や下痢、嘔吐、発熱、血便などの症状が起こりますが、食中毒に気づかないと脱水症状が出たり重症化してしまうケースも……。食中毒を引き起こす代表的な細菌とウイルスについて、それぞれ特徴をチェックしてみましょう。

細菌の特徴は?
多くの細菌に共通する特徴は10〜20℃で活発に増殖し始め、35〜40℃(人や動物とほぼ同じくらいの温度が目安)で増殖スピードがさらに増すといわれています。湿気を好む傾向があるため、気温と湿度がだんだんと高くなる梅雨の時期は特に「細菌」が繁殖しやすく、細菌による食中毒が増えやすいとされています。

【腸管出血性大腸菌(O157や0111など)】
牛や豚などの腸内にいる病原性大腸菌のひとつで代表的な細菌で紹介すると、食材を介して人の口に入り感染症を引き起こすO157などが該当します。症状に個人差はありますが、感染すると4〜8日の潜伏期間の後に、激しい腹痛と下痢が起こり、血便が出るケースも。冷凍庫内でも生存し、胃酸にも負けないという特徴を持ちますが、熱には弱く75℃以上の温度で1分以上の加熱すると死滅するとされています。

【サルモネラ属菌】
鶏卵や牛レバー刺し、鶏肉などの食肉、うなぎといった食品から感染される細菌で、とくに鶏肉と卵を汚染することが多いとされている細菌です。潜伏期間は6〜72時間とされており、感染すると激しい腹痛や下痢、発熱、嘔吐が起こります。肉や卵は75℃以上の温度で1分以上の加熱する、卵は新鮮なものを使う、使用した調理器具や手はしっかり洗浄&消毒するなどして予防対策ができます。

ウイルスの特徴は?
低温や乾燥した環境の中で長く生存できるウイルスは、夏よりも冬に発生しやすいとされています。細菌とは異なり、細胞がないため単独では増殖できず、人や動物など他の生物の細胞に寄生して増殖していくという特徴があります。

【ノロウイルス】
食中毒のウイルスといえばノロウイルス。カキやハマグリなどの二枚貝や、感染者の嘔吐物などから感染し、人の腸内で増殖します。潜伏期間は1〜3日間、下痢や吐き気、腹痛、発熱などの症状が出ます。85〜90℃、90秒以上の食材の加熱や手洗い、調理器具の除菌などで虹汚染対策ができます。

新型コロナウイルスは食品から感染する?
新型コロナウイルスの感染経路は主に飛沫感染と接触感染と考えられています。食品を介しての感染事例は報告されていませんが、通常の食中毒予防も兼ねて、こまめな手洗いやアルコールなどによる手指の消毒、喉エチケットは徹底しましょう。

新型コロナウイルスはもちろん、食中毒が本格化してくるこれからの季節。外出自粛でおうちごはんの回数が増えるからこそ、調理器具の消毒や布巾の取り換えを家族全員で協力し合いながら行ってみてくださいね。

参考:
【政府広報オンライン】
【全国健康保険協会】

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