2022.5.8UP
あらためて知りたい!ノンアルコールってなに?「ゼロ」と表示できる基準
市場に出回っているノンアルコールビール。アルコールの含有量が1%未満の飲料を指しますが、酒税法で酒類の定義や規定を細かく見ていくと、さまざまなルールがあります。
どのような条件をクリアすればゼロと表示できるのか、ノンアルコール飲料に関する知識をご紹介します。
ノンアルコールの基本知識
一般的に酒類と定義されるのは「アルコール分が1%以上の飲料」、ノンアルコールは「アルコール分1%未満」とされています。2009年頃から0.00%のノンアルコールビールが大手メーカーから次々に登場し、今日ではビールテイスト清涼飲料として、豊富なラインナップがコンビニやスーパーに並ぶのも珍しくない光景となりました。
ノンアルコールビールといえど、パッケージや色、味の雰囲気はビールそのもの。メーカーによって醸造方法に違いはありますが、アルコール発酵を抑えたり、蒸留機でアルコール分を蒸留させるなど、製造に工夫を凝らしているのも特徴のひとつです。多くのノンアルコールビールは、20歳以上の飲用を想定して開発されているため、アルコール分0.00%とはいえ、20歳未満の方には各メーカーおすすめしていません。
ノンアルコールにまつわる宣伝
ノンアルコールビールはもちろん、ノンアルコール飲料は広告や宣伝関係にも厳しい規制があります。「20歳未満の者を広告モデルに使用しない」「未成年の飲用を推奨、連想、誘引する表現は行わない」「未成年を対象にしたテレビ・ラジオ番組などの広告は極力行わない」「未成年にアピールするキャラクターやタレントの使用、キャンペーンは行わない」「酒類ご誤認する表現は行わない」など、さまざまな規約があります。
海外のノンアルコールビール事情は?
海外で考えるアルコール飲料の定義は、1%までとする日本に対して、アメリカは0.5%まで、EUは1.2%まで(イギリスの場合は0.05%まで)と、国によって基準が異なります。なかでもアメリカはノンアルコールビールの消費率が高く、ブルックリン・ブルワリーのノンアルコールが人気なのだとか。
同時に、自主的にお酒を飲まないソーバーキュリアスの登場や、アルコールを一切飲まない「Dry Jnanuary(ドライ ジャニュアリー)」に参加する方も近年は増えているそうです。アルコール規制強化は、WHO(世界保健機関)が課題として挙げていることから、今後もノンアルコールビールの市場はさらに拡大していきそうですね。
参考:【酒類の広告審査委員会】