結納・婚礼の席で出される「桜茶」とは?入れ方や出すタイミングは?

淡いピンク色がかわいらしい桜の花びらが開く「桜茶」。結納や慶事といったお祝いの席でもてなされるお茶ですが、桜茶の入れ方や出すタイミングなど、マナーを意識したいと考える方も多いのではないでしょうか。ここでは、おもてなしの一杯につながる桜茶に着いてご紹介します。

江戸時代に登場した「桜茶」

今日では桜茶と呼ばれていますが、桜茶とは塩漬けの桜の花びらにお湯を注いだ飲み物です。時は遡り江戸時代、お見合いや結納、婚礼といった大切な祝いの席では「お茶を濁す」「茶々を入れる」という意味につながることから「お茶を飲むこと=縁起が悪い」とされていました。そこで登場したのが桜茶(桜湯とも呼ばれます)。花が満開に開く桜に見立て、お湯を入れて花開く姿から江戸時代の縁起物として親しまれていたとされています。



桜茶の入れ方と出すタイミング

桜の花びらを自分で塩漬けされる方もいらっしゃるかもしれませんが、市販でも気軽に購入できます。多くの場合、塩漬けされた桜茶の花びらが瓶詰めや袋詰めにされており、お手頃なものなら40gで300〜500円くらい、国産でこだわりのあるものなら800円くらい〜で購入ができます。おいしい桜茶の入れ方を説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

【準備するもの】

塩漬けされた桜茶の花びら:2〜3房

40℃くらいのお湯:大さじ3

水(白湯):150〜200ml

1.)ヤカンや鍋に水150〜200mlを入れ、沸騰させます

2.)桜の花びらについた塩を落とします

3.)耐熱ガラスの器に桜の塩漬け2〜3房入れます

4.)40℃くらいのお湯を器に注ぎ、5分ほど置いて塩抜きします

5.)湯呑みに塩抜きした桜の花びらを入れます

6.)沸騰した水は、50℃くらいの白湯にしてから注ぎます

7.)塩抜きに使ったぬるま湯を小さじ1ほど加え、味を整えます

8.)ふんわり花が開いたら完成です

桜茶に使われる多くの桜は、濃いピンク色が印象的な八重桜。ほんのり塩気がある味とやわらかな桜の香りが漂い春気分を満喫できます。

結納など桜茶を出す側である時は、結納品を飾り終える頃が桜茶を出すタイミング。タイミングが読めない場合は、相手側のご家族が来られた時に出す流れでもOKとされています。

また、お祝いの席で桜茶が出てきた場合は、基本的には飲み切るのがマナー。

桜の花びらを食べる必要はありませんが、残すのが微妙かもと思われたら、お茶の席で使われる懐紙(かいし)があると便利。懐紙とは、懐に入れて携帯する持ち歩き用に使うもの(現代ではポケットティッシュの役割)ですので、桜だけ懐紙に包んで持ち帰るとスマートです。

未来を花開く、ポジティブで縁起のいい桜茶。お祝い事でなくても桜が満開になる春にぴったりな飲み物ですので、ぜひ楽しんではいかがでしょうか。

参考:【山眞産業 花びら舎】

   【内藤園】

   【HORTI】

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