2019.11.12UP
スパイスの世界 ~パプリカ~
スパイスという言葉を聞いたとき、どのようなものを思い浮かべるでしょうか?
馴染みのある黒こしょう?唐辛子?
スパイス売り場をのぞいてみると、その種類はとても豊富!なにをどうしたらいいのかと、つい迷ってしまいます。
作りたい料理のために思いきって慣れないスパイスを買ったはいいけど使い道がわからずそのまま数年……、なんていうことも起こりがち。
けれどもスパイスには風味付けにとどまらない魅力がたくさんあるんです。様々なスパイスの魅力と使い方について、今回は「パプリカ」をご紹介します。
パプリカと聞くと野菜のパプリカを思い浮かべますが、スパイスのパプリカは普段見慣れている野菜のパプリカとは違います。馴染みのある野菜のパプリカは肉厚で甘みがあるのに対し、スパイスに使われるパプリカは果肉が薄くて鮮やかな赤い色をしていて、乾燥しやすい品種のものです。
■スパイスのパプリカはどんな特徴?
料理に赤い色付けをするために用いられることの多いパプリカ。特にハンガリー料理での利用が有名です。油に溶けやすい性質があるので、油と一緒に調理することできれいに色付けをすることができます。また、料理の仕上げに「色」のアクセントとしてかけてもOK。唐辛子のように辛そうに見えますが、実際は辛くはありません。
■パプリカの栄養素
ビタミンCが豊富で美肌効果があります。ビタミンC自体は熱で壊れやすい栄養素ですが、パプリカパウダーにはビタミンPも含まれます。ビタミンPはフラボノイド類の中まで、ビタミンCの働きを助けるとともに、熱で栄養素が壊れるのを防いでくれます。
■料理との合わせ方は?
◇スープに
ハンガリーの伝統料理に、『グヤーシュ』というスープがあります。生のパプリカとパプリカパウダーのダブルパプリカ使いで、牛肉と一緒に煮込んだ赤いスープです。
◇料理の仕上げの色付けに
スペイン料理で『ガリシア風』と呼ばれるものがあるのですが、これは仕上げにパプリカパウダーを振って色よく仕上げています。タコのガリシア風が有名。簡単なのにおしゃれな一皿です。
・タコのガリシア風
<レシピの詳細は画像をタップしてください↑↑↑>
ひよこ豆をペースト状にしたフムスにも、パプリカはよく合います。盛り付けた後にパプリカパウダーをパパっと。白いフムスに赤いパプリカパウダーがよく合います。
フムス
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主張の強いスパイスが多い中で、パプリカは香りが強く出ない珍しいスパイス。彩りと栄養をプラスしたい時に試してみてください。
参考文献
スパイス&ハーブの使いこなし辞典(主婦の友社)