食パンの豆知識!厚みからシルエットまで意外に知らない 食パンの世界

皆さんは食パンを食べるとき、どんな形の食パンを食べていますか?今回は、食パンにまつわる豆知識について、今回は一般社団法人日本パンコーディネーター協会(JPCA)公認の資格を持ち、現役のパン屋さんとしても働いている野島由香里さんにお話しを伺いました。

同じ食パンでも「山食」と「角食」では全く違う!
食パンには大きく分けて「山食」と「角食」2つの種類があります。シルエットが異なるので見た目で判断はできますが、具体的な味や食感の違いについてご存知でしょうか?知っているようで知らない、食パンの違いをまずはご紹介します。


■サックリ軽い食感「#山型食パン」
食パンを焼く際にフタをしないで焼き上げるため、食パン上部が山の形になるパンを山型食パンと呼びます。この山食は、焼く際に水分が出るので気泡が大きくふわふわで軽めの食感になるのが特徴。上下部分の耳の厚みが違うため微妙に上部と下部の食感も異なります。トーストして食べるとサックリとした軽い食感が楽しめる食パンです。


■しっとりキメ細やか「#角型食パン」
四角いシルエットが印象的な角型食パンは、焼く際にフタをして焼くため、生地がそこまで膨らみません。また、フタをしないので水分が蒸発しにくく、しっとりキメの細かい四面均一な食パンになります。生食パンと呼ばれるものは、ほぼこのタイプでトーストすると歯ごたえのある食感になります。

日本の東西で食パンの「厚み」が違う!?
日本の関東地方と関西地方でも、実は食パンに対するマインドが異なります。例えば食パンの厚みについて。関東では6枚切りや8枚切りといった「薄切り」がよく売れますが、関西では4枚切りや5枚切りの「厚切り」が人気です。
この理由には、さまざまな諸説があるとされていますが、その一部を抜粋してみました。


【関東】
・サックリ食感を好む人が多い
・パリッとした煎餅文化が根付いている
・おやつ感覚で間食やサンドイッチ用として普及した時代背景がある
【関西】
・食べ応えのあるものが好き
・8枚切りでは物足りないと感じる
・厚みがあると、よりしっとり感を感じられる
・お好み焼きなどもっちりとした食感文化が根付いている

近年ではもっちり食感が好まれるようになったため、弾力感と厚みを感じられる4枚切りも人気が出てきているようです。さらに、1本で2斤分の長さになる高級食パンなど、最初からカットされていない食パンもここ最近では目にする機会が増えました。生食パンであれば、5枚切りの厚さ(約2.5㎝)がおいしく食べられる厚さといわれていますが、自分の好きな厚さにカットして好みの食感を探してみるのも、今どきの食パンの楽しみ方なのかもしれませんね。


心とお腹を満たしてくれる食パンの魅力を、いろいろな形で味わってみてください。

取材協力:
【一般社団法人 日本パンコーディネーター協会(JPCA)】

【ジャパンベーカリーマーケティング株式会社】

タグ

    オススメコラム・特集

    このコラムに関連するコラム